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2004.12.29

リムーバブル・バックアップの誤解と神話

某所のノベルティで貰ったCDの入れ物と
の相性が悪かったのか、台湾製のmaxellの
CD-Rの外周部分のラベルが、カバーとの
接触によってバラバラとはがれてきたのが
数枚あったのでCDラベル(シール)を買って
きて手貼りで何枚か補強に貼っていった。
ところが、最後の一枚の貼り付け位置に失敗
し、やり直そうとして貼りかけたシールを
はがしたとたんCD-Rの表面がかなり剥離
してしまった。パソコンにかけたら
ルートディレクトリだけは見れたが
その下を開こうとすると「データの構造が
壊れています」という恐ろしいメッセージ
で読めなくなってしまった。
そのときは、少し酒も回っていたせいか、
はてまた、かなり深夜で疲れていたせいか
木工ボンドだったら、乾燥したら透明に
なるじゃん・・・という安易な気持ちが
抑えきれず、剥離したCDの透明な裏面と
金属色のラベルをボンドで貼った。
翌朝見てみると、透明になると思っていたが
乾燥してもうっすらと乳白色が残っており
パソコンに読ませると、長時間アクセス
した結果、「フォーマットされていません」
と言われる始末。

実は、そのディスクにはデジカメで撮影した
子どもの成長記録が入っていたことがわかり、
ちょっと頭を抱えてしまった。
他のCD-Rやハードディスクに残っているもの
以外、ほぼ2004年まるまる消えてしまった
ことになる。

バックアップを取って安心してしまうが
実は、バックアップはバックアップでは
なかったという事実に気が付いた。
CD-Rなどにバックアップして、安心して
元のデータを消してしまっていた。
だから、データはCD-Rにしか存在せず
CDが破損したらデータも失われてしまう。

よく、カセットやレコードなどのアナログ
メディアは劣化するのでデジタルのCDや
DVDに変換するという特集をパソコン
雑誌などでやっているので、CDやDVDに
しておけば長期保存OKという感覚にな
っている。しかし、それはバックアップ
という本来の形からは違った方向性な
のかもしれない。
結局、バックアップの本質は冗長化
やデータ複製にあるのだ。それもできる
だけ異質な物理条件にリスク分散する
方が望ましい。
結局、バックアップの方向性とは
種が保存するための戦略に非常に近い
のではないかと思われる。
子孫(コピー)をできるだけ残す。
できるだけ遠距離にそれをばら撒く。

こうしたバックアップの本質は
セキュリティの美学とは、また本質的
に違った世界感を持っている。

さて、話を戻そう。
どうしても諦めきれないので、インター
ネットで「データ復旧サービス」を
調べて、そのうちの一社に依頼した。
ところがすぐに返却され「破損の程度が
大きいので復旧は諦めてください」と
言われた。
プロにそう言われると、諦めるしかない。
そう思いながら、インターネットで
見つけた、リムーバブルメディア用
データ修復/復旧ユーティリティ
「ANTIDOTE for PC Media Rescuer」
の試用版を使ってみた。
これには色々な復旧モードがあり
私の場合も通常の復旧モードでは
だめだった。これは普通のCDアクセス
のようにディスクのディレクトリ部分
からファイル・ポインターを辿って
いくやり方だ。ところが、このソフト
のすごいところは、地引網のように
セクターを一つ一つ物理的に順番に
読み進んで行き、ファイル名を連番
でつけながら、ファイルを復旧して
くれるモードが用意されている。
見事に復旧してくれました。
もともとデジカメ画像だからファイル
名なんかは最初から連番だったし
全く支障は無い。信じられない奇跡
を見ているようだった。

このことがあってから、リムーバブル・
ディスクに対する認識が変わった。
CD-RやDVD-Rのメディアを買うときに
どうしても安いものを選んでいた。
今日は、迷わず安全性で選ぶことにした。
日本メーカの日本製。確かに安いもの
と比べると2~3割高い。それでも一般
の32倍速に対して48倍速まで対応して
いる。「安定性」「高精度」「タフネ
ス」といった言葉がパッケージに踊っ
ている。迷わず選んでしまった。

また、これまでギリギリとまでは行か
ないまでも容量の75~80%くらいは、
データを書き込むようにしていたが
CDの円盤の外側が手で触れる可能性
や物と接触する可能性が高いように
思われ、なによりラベルが剥離した
ディスクが外側からめくれてきた
ので、今はもう50%過ぎたあたりで
ディスクを交換するようになった。
全然、惜しいという気持ちがなく
なった。

また、CDに焼いてもハードディスク
には極力残して、同じファイルを別の
CD何枚かに重複してバックアップを取った
として、それは無駄というより必要な
冗長性なんだと思う。
今回のことは教訓になった。

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2004.12.17

社会主義的な携帯電話の供給原理と一つの提案

昨日、ここに携帯OCRの記事を書いたが、
最近は機能に画期的な驚きがなくなり、
各社違いがなくなってきたためか
通話料金の価格競争になってきた観がある。

年代によって、欲しい機能はおのずから違って
当然だが、使わない機能にまで費用を払わされ
ている。私自身は、おサイフ機能も指紋認証も
着歌もゲームも要らない。

考えようによっては、供給側が仕様を全て決めて
一律に抱き合わせ販売していることによって、
数多くの使わない機能に対してお金を払い、使わ
ない機能の重さを持ち歩いているわけだ。

これって、社会主義の計画経済と同じことではないか。
産業の揺籃・発展期であれば、供給原理が有効に
働くが、成熟してくると機能を上から与えられる
という文化では顧客のニーズに応えきれなくなって
いるのではないだろうか。
多様なニーズに多品種で対応しようとしても無理がある。

クルマでは、ベースにオプションを付け足していく形で
受注生産するようなシステムだが、この形式に転換
していかないと、メーカーは利益が出なくなるだろう。
また、パソコンの文化を取り入れるべきで、一社で
アプリを全てROMで提供するという形ではなく、OSの
仕様を公開してソフトハウスがアプリに参入でき、
所有者がRAMなどからインストールする、あるいは、
miniSDカードと別にPCMCIA(PCカード)のような
外部スロットを一つ別に用意してちょっとしたハード
面の機能拡張ができるようになっていれば、
搭載アプリは多彩になるし、一つの有力な市場が
一挙に形成されるだろう。そうなってこそ、より一段
の携帯の発展が見込めるのではないか。

ドコモから新社長が移籍したVodafoneあたりから、
こうした携帯文化の革命を起こしてくれないだろうか。

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2004.12.16

中国反日サイトをマイニングしてみたら?

メルマガ【中国若きビジネスエリート達】が昨日
届いた。バックナンバー
これは、日本女性が上海の国際ビジネススクール
に留学した体験をリアルタイムにつづったもので、
ちょうど無事卒業との内容だった。最近読み始め
たので、バックナンバーを読んでいったら、向こ
うで巻き起こったジャパン・バッシングのところ
は圧巻だった。(これ、どこかの出版社で本にし
て出したら売れると思うけど)
我々は、日本の国の中で守られているから問題を
避けられるけど、アジアと深く関わっていく際に
必ず乗り越えていかなければならない壁のような
ものが横たわっていることが分かる。
私も少数派としてアジアの集団に入っていったと
き、アメリカ人のフランクさや親切さと逆に、
アジア集団の中で経済などの後ろ盾を取り払って
個人対個人として接するとき、日本人という存在
が持つハンディのようなものを感じたことがあっ
た。それは、「やつら日本人は別物」という雰囲
気で、凄くても当たり前だし、普通だと侮蔑の対
象にすらなりうる雰囲気だった。
総じて、我々よりはるかに国際化という面では
進んでいて、確かに日本人は何か重たい雰囲気が
する。
また、日本人は恵まれていると思われていて、
黙っていると、とことん利用されてしまうような
勢いがある。漠然とした言い方だけど、日本が
これから徐々に老いを迎えていくとすると、アジア
の諸国の連中は若さの勢いを感じさせる。
まあ、ここではこの話は置いといて、テキスト・
マイニングの本を今日読み直していたら、Web風評
の分析で「自社の弱みや現状を知るのに有効」だと
書いてあって、冒頭のメルマガを思い出した。
中国の書き込み掲示板はかなり反日の内容が
飛び交っているらしいけど、これをマイニングして
分析したら意外と面白い結果になるんじゃないかと
思った。その結果は冷静に我々に必要な何かを示唆
しているような気がした。それは、日本としての
説明責任かもしれないし、なんらかのアクション
かもしれない。
それに正面から取り組まない限り、日本はアジアの
中で孤立するというか、感情的な憎悪が増幅して
しまって取り返しがつかなくなるんじゃないかと
思った。

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ドライブレコーダ

以前から「あったらいいな」と思っていたのがフライト
レコーダのクルマ版。
フライトレコーダは、飛行機事故などで原因を調べる際に
重要な基礎データとなる。
いまでは、銀行のATMでも電話機でも記録として録画・録音
は当たり前の時代なのに、なぜクルマではそうした文化が
ないのだろうと思っていた。事故った時の状況証拠として、
ぜったい市場のニーズはあるはずなのに。
だって、インターネットでペットを監視しようというご時勢
ですよ。技術的には十分成熟しているはずです。
最近では、防犯用グッズが充実・安価になってきているので
それをクルマに搭載して代用することは可能だなと思っていた。
新聞の通販の広告などでも2~3台のカメラを接続できてで
24時間記録し続ける(古いものから上書きされる)防犯用の
録画機械が10万前後で出ていたので、クルマ用に使ってみたら
面白そうだと気に留めていた。
昨日、雑誌『FLASH』でついに市販されたことを知った。
現在のところ商用車対象で、来春から自家用車向けに販売される
らしい。今、販売代理店を募集中とのことです。
価格は7万2千8百円。バックミラーの影にあたる位置に
フロントガラスに吸盤で取り付ける形。
ただ、今は買わないつもり・・・。
価格はもう少しこなれてくるだろうし、自動車メーカが純正品
で出してくると思う。そうなれば前方の映像だけでなく、
時速などの付属情報も記録できるようになってきて、
例えばスピード違反していたかどうか、何キロオーバーかが
はっきりわかる。
カーナビの機能拡張のような形でドライブレコーダが統合され
れば一気に普及するのではないだろうか。

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ケータイで自動入力

電車で隣に座ったおじさんが何度も新聞を携帯電話で接写して
いたので様子を観察していると、記事を撮影するとOCRが自動で
動いて文字化しているのがわかった。たぶん後でタイトルつけ
てメールで自分のPCか何かに送るんだろうか。
おじさんはどんどん撮影していっていたが、面白い使い方だな
と感心した。
後から調べてみると自分の携帯にもOCR機能が付いていたが一度も
使ったことが無かった。用途を限定すれば何かに応用できるかも
しれない。

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2004.12.10

人を愛する力

 『だれが「本」を殺すのか』の中で、著者の佐野眞一の「編集者に
とって最も大事な資質って何だと思いますか。」という問いに、
幻冬舎の石原常務は「人を愛する力」と答えている。
 この言葉が心を捉えた。サラリーマンに置き換えれば「上司にとっ
て最も大事な資質」と同じことだろう。
石原常務は更にこう続ける「自分を壊すまで、その人のことを考え
る。バックアップするって、そういうことだと思うんです」
 これには参った。部下・同僚のことを愛しているという問いにYesと
言い切れるか・・・。少なくとも顧客に対しては愛しているつもりでい
るが。
ところが、子供と接していると、無条件でこういう気持ちになれるし
(そうでないときもあるが)、子供の将来のことを考えて親としてどうし
てあげたらよいかと自然に思う。だから会社でも、接する人が自分の
子供だったとして、この対応で相手(部下)は満足なのか、というのを
気にかけている自分に気づく時がある。
 でも、以前はそうではなかった。何かに勝つことに重点を置きすぎ
ていた。これは、子供を育てる中で、親として少し学習したのだと思
う。親になるということは、こうしたチャンスを与えられていることに
改めて気が付いた。でも、今は親としてこうした機会をネグレクトして
いると思われる事件が沢山起きていて、それは人間の成長にとって
親自身もったいないことだと思われた。

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