雛人形の購買パターンの激変に思う
以前、雛人形を買った個人経営のお店から
毎年、手入れのコツとか、その年の雑感とかが
今の季節送られて来る。今年の手紙には、少し
考えさせられた。
というのは、3月の雛人形の購買パターンが
それまでと違ってしまったのだという。
今の若い人は、形だけそろえれば良く、
品質やブランドなどより、安さだけが決めて
になる、ということで、今までのような
職人気質の商売のやり方を変える決意をした
と書かれていた。
デフレによる価格破壊は、商品の価値というもの
を薄っぺらなものにしてしまったのではないか。
本物を駆逐してしまったのではないか。
激安の買い物に慣れてしまうのは、危険
なことかもしれない。
価格破壊の進行する裏で空虚が広がっている。
例えば雛人形の顔立ちとか衣装とか、価格に
支えられていた文化なり、伝統なり、気持ち
といったものが、結局モノとしての価値しか
識別できなくなって、何もかもいっしょくた
にされてしまう、そうした状況に置かれている
ということを端的に垣間見せてくれる。
もはや、職人芸の真価を理解して、
金銭的にそれを支える階層も目利きも
伝統も失われてきているということだ。
それは、中小企業が海外企業に価格で
淘汰されていく今日の産業界の構図と
なんと瓜二つな光景だろう。


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